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経済・インサイト NEW 2026.06.22(月)

【政府統計を読み解く】これからの日本で不動産投資は難しい?

【政府統計を読み解く】これからの日本で不動産投資は難しい?

日本は2004年をピークに人口減少が続いています。
これだけを見ると、「もう不動産賃貸業は厳しいのでは」と感じる方も多いと思います。

では実際に、不動産賃貸業はもうノーチャンスなのでしょうか。統計をベースに、現実的なところを整理していきます。

【結論】 戦い方さえ間違えなければ、
中長期的に見てもまだまだ魅力の大きい事業です。

※ただし、一昔前のような「何でもいいから買えれば勝ち」の時代は終わったかもしれません。

人口減少下における「3つのリアルな統計」

① 総人口の長期的推移

2050年には人口は1億人を割り、高齢化率も4割弱になる見込みです。2100年には現在の半分〜3分の1まで減るという予測もありますが、今この記事を読んでいる方にとって70年後の話は直接的な論点ではありません。

② 年齢3区分別の人口推移

賃貸経営の主役となる生産年齢人口は、2005年の約8,442万人から、2050年には約4,930万人まで激減します。一方で高齢人口は増え続け、全体の4割を占める時代が確実にやってきます。

※皆様も、気持ちは若いままだったとしても年齢は確実に積み重なっていきます。2050年に差し掛かる頃には誰しもが壮年期・高齢期へと突入していくのです。

③ 世帯数の推移

かつての定番だった「夫婦と子」の世帯は完全に少数派になり、単身世帯が4割を超えます。しかも、その過半数が高齢単身世帯になるという予測が出ています。

これからの時代を生き残る物件・淘汰される物件

人口は減っていきますが、急に日本から人がいなくなるわけではありません。また、現実としては都市部への人口流入(集中)が続いています。高齢者も含めて、病院や役所、商業施設がまとまった利便性の高いエリアに人が集まる流れは今後も続くため、都心に限らず地方都市においても、生活利便性がある限り賃貸需要は普通に残ります。

ただし、人口増加期においては受け入れられていた以下のような物件は、これからの賃貸募集において非常に苦戦が予想されます。実際に皆様が懸念しているように、どうしてもプレイヤー数が減る分「買い手市場」の傾向は今後も強まるからです。ただ、だからといって産業そのものが潰れるかというと、それは論理の飛躍です。

⚠️ 警告:以下の「仕様が弱い物件」は、これからの時代は極めて厳しい

  • 10㎡未満の超狭小物件
  • 和室のみの1K、和式トイレのまま
  • 洗濯機置場なし、建物内コインランドリーもなし
  • バランス釜のままでの賃貸募集

「値段でも勝てない・仕様でも弱い」物件を、これからの入居者が選ぶ理由はなかなか見つけにくいものです。

逆に、「広い+安い」など、どこかで勝負できる明確な優位性(強み)があれば普通に戦えます。例えば「40㎡で家賃3.5万円」のような物件は、駅徒歩30分以上の郊外であっても十分に選ばれます。駐車場が無料ならなお魅力的でしょう。

入居付けの競争相手はあくまで「近鄰のライバル物件」です。仮に「東京都新宿区ではオートロック・都市ガスが当たり前」だとしても、「さいたま市・千葉市・相模原市でも当然にそうでないと賃貸は決まらない」という理屈は成り立ちません。周辺の類似物件と比べて何か一つでも勝てる要素があり、ニーズをつかむことができれば、人口移動がゼロにならない限り経営は成立します。

また仮に日本の人口が現在の8割になったとしても、自分の物件だけにその2割の減少分が割り当てられるわけではありません(20世帯で満室運営なら、16世帯での運用平均になるイメージ)。それでも運営が難しいというなら、それは「市場そのものがダメ」なのではなく、「その値段で物件を買ってしまったこと」や「融資条件のミスマッチ」といった、戦い方(買い方)の失敗なのです。

「高齢者の長期入居」が今後の安定経営の鍵になる

もう一点重要なのが、借主の高齢化です。

これは実務上の経験則から得られた結論ですが、高齢者は「なるべく引っ越したくない」という傾向が非常に強いため、一度入居すれば長期入居が期待できます。彼らにとって次の入居審査はストレスですし、そもそも高齢者の受け入れをしていない家主(競合)がたくさんいるのも事実です。短期解約を繰り返す若年層よりも、結果として経営が極めて安定するケースも多いのです。

💡 高齢者特有のリスクと、その対策について

あまり考えたくはありませんが、孤独死や建物共用部での転倒によるケガ等、特有のリスクも存在します。そのため、昨今では賃貸オーナー向けに火災保険の特約が非常に充実してきています。孤独死発生時の原状回復費用など、想像より広い範囲をカバーしているケースがままあるため、一度損保各社の商品をご覧になると、不安要素はいくらか軽減されるかと思います。

「賃貸経営は斜陽産業なのでは」という懸念を持つ気持ちは十分理解できます。

ただ1つハッキリ言えることは、「不安ならやらなければいい、勝機があると思うならやればいい」という点です。不動産投資をすることは義務ではありません。だからこそ、やるのであれば前提条件を正しく理解した上で、冷静にプランを判断することが重要です。

当社では、不安を感じてまで不動産投資をやる必要はないと考えております。販売ノルマもありませんので、無理な押し売り営業をすることはありません。賃貸業は物件があるかぎり存続するものであり、それを何より支えるのは「自身の納得感」です。

今後の賃貸経営に関する個別相談はこちら(無料)

出典:総務省ホームページ(各種人口推移統計データより)