非公開物件・利回り10%を自分が紹介してもらうには

不動産投資の世界に足を踏み入れたばかりの誰もが、一度はこう妄想します。
「ポータルサイトには載っていない、誰も知らない『非公開物件』を手に入れて、いきなり利回り10%オーバーで爆走したい」と。
ネット上に転がっている売れ残りの物件ではなく、川上から流れてくる極秘情報を自分だけにそっと教えてもらう。これほど魅力的な響きはありません。しかし冷徹な現実を突きつけるようですが、普通の会社員投資家が「いいお返事を待っています」というスタンスをとっている限り、そんなに条件の整った物件があなたの元に届くことは絶対にありません。
【結論】 非公開・利回り10%が欲しければ「宅建業免許」を取れ
川上の情報は、プロがプロに流すものです。「リスクを取らない素人」に回すことはありません。本当の意味でその領域に上がりたければ、自ら宅建業免許を取得し、プロと同じ「契約不適合責任免責」の土俵で勝負する覚悟が必要です。リスクとリターンは常に裏返しなのです。
なぜ、あなたの元に「本当の非公開物件」は来ないのか?
市場に出回らない「本当に美味しい非公開物件」というのは、確かに存在します。しかし、それがなぜ非公開のまま処理されるのか。売主が「とにかく早く、確実に、誰にも知られずに現金化したい」と切望しているからです。
こうした超川上の物件を処理する際、不動産業者が真っ先に声をかけるのは、次のような条件を満たすプロ(宅建業者)だけです。
1.スピード(即金・即決能力)
融資特約(ローン特約)などという不確定要素を挟まず、手元の自己資金、あるいは銀行の融資枠を使って、確実に物件を買い取れる決済能力です。ローンが通らなければ白紙解約になる個人ではなく、いくらか価格を指されたとしても骨折り損にならないプロに案件を持っていくのは、成果報酬の仲介業者からすれば当然のことです。
2.契約不適合責任の免責
「買った後に雨漏りが見つかった」「配管が壊れていた」としても、売主に一切の文句を言わないという特約を飲めるリスクテイク力です。一般の投資家が現状確認や条件交渉をしている間に、プロは現状有姿・免責・現金で一瞬にしてかっさらっていきます。目の前の取引のスムーズさもそうですが、未来のリスクがほぼ無いのは仲介業者からして非常に重要な要素です。
リスクとリターンは完全に裏返しです。そして、情報は仲介業者のところに集約されてきます。わざわざ面倒な素人に、お宝物件をわざわざ紹介する合理的理由はどこにもないのです。
现实解:本業があるあなたが、本当に選ぶべき道
平日は会社員として働き、限られた時間の中で投資を行っているあなたが、百戦錬磨の不動産プロと川上の情報戦で殴り合うのは物理的に不可能です。
では、堅実に手残りキャッシュを残せる本物の投資家になるにはどうすればいいのか。その現実的な最適解は、「自分でちゃんと管理・運営をしている物件を、自ら『売主』として紹介してくれるパートナー(業者)を選ぶこと」です。
単なる物件の仲介(横流し)だけをする業者ではなく、みずから物件を仕入れ、リノベーションし、入居者を付け、管理まで自社で行っている業者。彼らが「売主」として出す物件は、自社の看板を背負って運用してきた「中身の分かっている物件」です。突発的な修繕リスクや空室リスクがデータとして完全に可視化されているため、本業が忙しいあなたに代わって、業者が一歩手前のリスクをコントロールしてくれている状態と言えます。
「非公開の利回り10%」という幻影を追いかけてネットの海を漂流するよりも、
「リスクを一緒に背負ってくれる良質な売主業者」を探し、直接膝を突き合わせて面談に行くこと。
これが、実は一番の近道です。
⚠️ 次回予告:その「売主」表記、本物ですか?
物件概要欄に「売主」と書かれていればすべて安心かというと、実務はそんなに甘くありません。俗にいう「三為契約(第三者のためにする契約)」を悪用し、実態はただのペーパーマージンを乗せて即転売しているだけの、中身のない『自称・売主』が大量に潜んでいます。
彼らの口車に乗ると、非公開どころか「市場価値より遥かに高い高値掴み」をさせられる最悪の結果が待っています。この初心者が最もハメられやすい「三為契約の闇と見極め方」については、次回以降のコラムでご紹介します。
まずは、正しい知識を強力な武器に、リスクを隠さず開示してくれる「信頼できる本物の売主業者」を見極める目を持つことから始めましょう。