家族を従業員に!?~不動産投資家の「専従者給与」を解説します!~
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「不動産経営を手伝ってくれている妻(夫)に給与を支払って、経費にすることはできるの?」 不動産投資を始めると、このような疑問を持たれるオーナー様は非常に多くいらっしゃいます。
原則として、親族へ支払う給与は必要経費として認められません。しかし、一定の要件を満たすことで、家族への給与を経費にして節税に繋げることができる「専従者給与」という制度があります。
本記事では、収益不動産をお持ちのオーナー様や、これから不動産投資を拡大していきたい方に向けて、専従者給与の仕組みや、利用する際の注意点についてわかりやすく解説します。
1. 家族への給与を経費にする2つの方法(青色申告・白色申告)
家族(親族)へ支払う給与を経費にする特例は、確定申告の種類によって「青色申告」と「白色申告」で制度が異なります。
| 申告の種類 | 制度名 | 特徴・経費にできる金額 |
|---|---|---|
| 青色申告 | 青色事業専従者給与 | 事前の届出が必要ですが、業務内容に見合った適正な金額であれば、支払った給与の全額を経費に算入可能です。 |
| 白色申告 | 事業専従者控除 | 事前の届出は不要ですが、経費にできる金額に上限があります。 ・配偶者:最大86万円 ・配偶者以外:1人につき最大50万円 |
白色申告の「事業専従者控除」は手続きが簡単なメリットはありますが、支払った金額を全額経費にできないという点では、節税面でのデメリットが大きいと言えます。 そのため、節税をしっかり行いたいのであれば「青色事業専従者給与」の活用がおすすめです。
2. 全額経費にできる!「青色事業専従者給与」の4つの要件
青色事業専従者給与として認められるためには、以下の4つの要件をすべて満たす必要があります。
① 「生計を一」にする親族であること
同じ財布で生活している配偶者や親族であることが条件です。すでに社会人として経済的に自立しているお子様などは対象外となります。
② 15歳以上であること(その年の12月31日時点)
原則として15歳以上が対象です。また、高校生や大学生などの学生は原則認められませんが、夜間学校に通学しており日中は事業に専念できる場合などは認められることがあります。
③ 年6ヶ月を超える勤務期間があること
1年間を通じて「専ら」事業に従事している必要があるため、1〜2ヶ月などの短期勤務の親族への給与は原則として認められません。
④ 事前の届出書に記載された方法・金額の範囲内であること
税務署へ事前に届け出た内容に沿って支払う必要があります。また、業務内容に見合わない不当に高額な給与は認められません。
3. 「青色事業専従者給与」を利用するための手続き
青色事業専従者給与を利用するには、適用したい年の3月15日までに『青色事業専従者給与に関する届出書』を税務署へ提出する必要があります。(※1月16日以降に開業した場合は、開業から2ヶ月以内です。)
例:2027年から経費にしたい場合
提出期限は 2027年3月15日 となります。提出を忘れるとその年は適用できないため注意しましょう。
4. 要注意!専従者給与を利用する前の「2つのポイント」
節税メリットの大きい青色事業専従者給与ですが、利用にあたっては以下の点に注意が必要です。
① 配偶者控除や扶養控除と「併用」はできない
専従者給与を受け取った家族は、配偶者控除や扶養控除の対象から外れてしまいます。
給与を経費にするメリットと、控除を受けられなくなるデメリットを比較し、どちらがよりご自身の世帯にとって節税効果が高いかをあらかじめ検討することが大切です。
② 給与を受け取る家族にも税金がかかる
専従者給与を受け取る家族の収入が年間110万円を超えると「住民税」が、160万円(※2026年・2027年は178万円)を超えると「所得税」が課税されます。
ただし、日本の所得税は所得が高いほど税率が上がる「累進課税」の仕組みをとっているため、オーナー様ご自身の所得が大きい(税率が高い)場合、家族に給与を支払い、所得を分散させた方が世帯全体の税負担を軽減できる可能性が高くなります。
まとめ:世帯全体でのシミュレーションが鍵!
家族への給与を経費にできる「専従者給与」は、不動産投資における強力な節税ツールです。特に「青色事業専従者給与」は全額を経費にできる魅力がありますが、一方で配偶者控除などが使えなくなるという注意点もあります。
制度を利用するべきかどうかは、「給与額」「ご自身の所得」「ご家族にかかる税金」を総合的に比較し、慎重に検討することをおすすめします。
【ご注意・免責事項】
- 本記事は作成時点の情報です。税制は変更される場合があるため、実際のお手続きの際は、必ず国税庁ホームページ等で最新情報をご確認ください。
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